平地
北海道ツアーにて、富良野が近くなると、何か解放されたようにほっとした平地にでる。
そしてその禦に十勝の山々が姿を現わす。
「下富良野あたりから見る十勝岳は、吐き出された噴煙が、山の上を絶えず流れている白い雲のなかに吸われてゆくところまで、見ることができるほどだった。山部の駅まで来ると、芦別岳が十勝岳に代ってすぐ目の前にあらわれる。山の頂上とすれすれなところで、雲が静かに流れるにつれて、日に輝いている山の雪がだんだん陰ってゆく」(島木健作『嵐のなか』)
下富良野とあるのは、今の富良野市のことで、昔はこの空知川の谷聞の鉄道がなかなか開通せず、釧路に行く旅人は、滝川から旭川に行き、旭川から下富良野に出て、空知川の上流の谷間を狩勝峠に向った。